モバイル脆弱性分析
Apple iOSマークアップペンの透過トラップ
何百万人ものiPhoneユーザーが、写真の「マークアップ」機能のペンを使って個人情報を黒く塗りつぶしています。しかし、写真の明るさを上げるだけで下の文字が丸見えになってしまいます。
Published by MaskMyBody Security Research · 読了目安 5分 · Updated October 2026
半透明蛍光ペンの危険な錯覚
iOS「写真」アプリに標準搭載されているペンは、メモを強調するための光学蛍光ペンであり、情報を隠すための墨消しツールではありません。
- 不透明度が100%未満のアルファ値 iOSマークアップの黒いマーカーは、1画あたり約80%〜90%の不透明度で描画されます。何往復も塗り重ねても、アルファ合成レイヤーの下層にピクセルの輝度差が残存します。
- 露出補正を上げるだけの3秒ハック 画像を受け取った相手が写真編集画面で「露出」や「明るさ」を+100にするだけで、黒く塗りつぶしたはずの文字が鮮明に浮かび上がります。
- 非破壊編集による元データ保持(HEIC / Live Photo) iOS写真アプリの編集は画像の上に編集パラメータを乗せている場合が多く、受信者が編集履歴を元に戻してオリジナルの写真を復元できてしまいます。
技術的比較
| プライバシー機能 | Standard | MaskMyBody (Client-Side) |
|---|---|---|
| レイヤーのアルファ透明度 | マーカーブラシは1ストロークあたり10〜20%の光透過率を持つ。 | アルファ1.0(100%完全不透明)をピクセルバッファに直接ラスタライズ。 |
| 明るさ・露出調整による露出耐性 | 極めて脆弱。露出を+100にスライドすると文字が完全に露出。 | 完全耐性。対象ピクセルは0x00のため、明るさを上げても全体が一様にグレー化。 |
| 非破壊メタデータによる復元リスク | 編集履歴が保持されるApple Photos共有ファイルで復元可能。 | 完全耐性。書き出される画像は履歴を持たない単一レイヤーのフラット画像。 |
| EXIF&位置情報の無害化 | Apple MarkupはGPS位置情報や撮影日時をそのまま保持。 | 完全消去。GPS座標、レンズシリアル、タイムスタンプをすべて抹消。 |
| 処理スピードと利便性 | 指先で何度も往復して塗る必要があり、塗り残しリスクが高い。 | 顔や手をワンクリックで自動検出、または正確な矩形ドラッグ。 |
よくあるご質問
マークアップの図形ツール(塗りつぶし四角形)を使えば安全ですか?
図形ツールで不透明度を100%に設定すれば物理的には隠せますが、不透明度の設定忘れや、編集履歴が残ったままLive Photo形式で共有してしまうリスクがあります。MaskMyBodyは強制的な不透明度1.0と画像の平坦化(ラスタライズ)を行うため、人為的ミスを防げます。
Androidスマホのスクリーンショット編集でも同様の透けが起きますか?
はい。多くのAndroid端末の標準ギャラリーアプリでも、アンチエイリアス処理や半透明ブラシが採用されている場合が多く、コントラスト調整によって文字が浮き出るリスクがあります。
MaskMyBodyは機密書類やスクリーンショットをサーバーに送信しますか?
一切送信しません。MaskMyBodyはWebAssemblyとHTML5 Canvasを活用し、お使いの端末のブラウザ内だけで厳格に動作します。